さて今週の米ドル円の値動きを一通り確認してみたいと思います。
最初に言っておかなくてはいけないこととして、今週は先週の高値、安値をどちらも切り上げて引けており、昇りのダウが成立したという事実です。また、ローソク足チャートを見てみると一見週の終わりにかけてただ下落しているだけのようにも見えますが、短期的とはいえ日付が5月1日に変わった辺りを底値として週の引けにかけてはダウの切り上げを行っているのです。
という状況を把握したうえで、果たしてここから「米ドル」は弱体化していくのか?その点を詳しく見ていきましょう。
今週発表された各指標結果は一部悪化しているものがあるにせよ、全体を通して見ると「景気後退と言うほど悪くない?」という印象が強かったはずです。ただ、ここで発表時の値に対し、後で改定値を出している指標について見てみますと、
製造業新規受注(前月比) 0.9% → ▼-0.1%(景気後退?)
ADP雇用統計指標 29.6万人 → ▼14.2万人
貿易収支 -642.0億ドル → ▼-706.0億ドル(赤字増)
新規失業保険申請件数 24.2万件 → ▼22.9万件(減っている)
失業保険継続受給者数 180.5万件 → ▲184.3万件(増えたらNG)
非農業部門雇用者数(前月比)25.3万人 → ▼16.5万人(減っている)
平均時給(前年比) 4.4% → ▼4.3%(市場予想値通り)
これを見てどうでしょうか?トコトントントンヒガ〇マル...軒並み悪くなっていることが確認できたかと思います。こんな状況下ですから一部にはFRBは7月にも「利下げ」に転じるのではないか?などという観測が出回る始末。そして某パウ爺に至っては「やり方マズっちまったかなぁ?」などと昨年来より急な利上げ手段を講じてしまったことを今更ながらにちょっとだけ反省する姿勢を見せるなど日和った言動をするようになりました。ここからは米国経済を守るためハト派に転じるのかもしれないという思惑が錯綜する状況となってまいりました。各種銀行破綻が後に控えつつも、市場は織り込み済みなのか株価が好調に推移する等、ブログ主の爆損 「豪ドル円」糞ポジにとっては良好な環境で今週の引けを迎えることができました。
以上の事柄を踏まえた上で週明けからの値動きを妄想してみたいと思います。週明け一発目で着目する点は、1時間足のローソク足チャートで200日移動平均線を突破するかどうか?そして、仮に突破出来た場合、今週高値を越える上昇を見せることが出来るか?という点です。指標というファンダだけで見れば、米国経済滅茶苦茶後退しています。昨年と異なり、「このまま持ち続けていてもいずれ今より米ドルの価値は落ちてくる」というイメージを市場参加者がそろそろ持ち始めてくるタイミングかと考えられます。
故に「米ドル」に充てていた投資を「利下げ」観測が出たあたりから別へ移動させてくることは想像できるかと思います。現状想定される投資先としては「ユーロ」、「豪ドル」、「各種株式」といった具合でしょうか、今からは「債券」も買われる方向になることでしょう。
「原油」についても投資界の大爆損逆神の方々が買ってくれたおかげで一時「暴落」するという家庭のおサイフ救済ムーブが巻き起こる等、少し読めないところもありますが米国の物価高問題はそろそろ沈静化...するといいなぁ~フッフッフ(ブロリー口調で
さて、ブログ主の妄想の範疇でもこれはどう動くかはよくわからないのが「円」についてです。週明けはゴールデンウィーク終了と共に例の流行り病が日本国内において「5類」扱いに引き下げられるというビッグイベント?が控えております。「これより日本の経済活動は良くなる方向だ!」と「円」に投資をしようと考える海外勢がちらほらと出てきそうな予感もします。その結果として、週明けは一時的な「円買い」が入ってくることで、絡む通貨が下押しを見せてくる場面もあるのではないかとも考えております。
以上のことより、「米ドル円」の上値は引き続き重いままと推測できます。ただし、いまだ金利差がある以上、底値は固く、ここから125円以下に落ちるといった展開は今しばらくの間は無いものかと思われます。週高値を更新しないのであれば、来週は「戻り売り」目線で良いかとも思います。とはいえ、焦って早めの「売り」を入れてしまうと一時的な上昇に巻き込まれて爆損するかもしれませんのでなるべく今週高値に引き付けてからエントリーをするようにしましょうね!