新興国通貨で有名なところは、
この中で特に一部?日本人に大人気な取引通貨は「トルコリラ円」
FXで必要な証拠金の額は取引通貨で代表的なドル円、豪ドル円が1lot(1万通貨)あたり数万円必要なのに対し。新興国系は僅か数千円程度で済みます
故に少ない投資資金でも大きなロットで取引が出来てしまうという利点があります
しかしこれが初心者にとっては罠なのです。
◆資金管理面 (1lot 10000通貨 として)
仮に 100 lot 買ったとします これは相場が 1円 動いたら100万円 資金額が変動することを意味します。
その際の口座資金が100万円であった場合、仮に1lot 4000円 証拠金が必要だったとして、それを差し引いた額の60万円の損失まで許容可能ということになります。損失がこの額を超えれば強制ロスカット(その時点で決済発動)です。
しかも変動が緩やかであればまだしも急降下、急上昇だった場合、約定が間に合わずスリッページが発生することもあり、その分多くの損失を抱えることにもなります。それが資金額100万円を超えてマイナスとなれば追証(マイナス分をFX会社に入金し支払うこと)を負う羽目にもなるのです。
新興国通貨は何かの拍子に大幅に相場が動いてしまうことがあるため、こここそが要注意な点なのです
◆適正なロット数
ロット数の管理は最も重要であり、どこまで損失を許容するかという点、相場の変動幅に対してどの程度余裕を持たせておくかという観点から、資金が少ないときは多くても10 lot 程度に抑えておく方が良いでしょう。
取引可能 lot 数が多いからと量を増やすことは致命傷に繋がるのです
結論から言えば、FX初心者が何も知らずに新興国通貨に手を出すのはかなり危険です、やめた方が良いです
あくまである程度FXに関する知識を得た上で取引するなら良いのですが、何も知らずに手を出すとご自身の資産を消失させてしまう恐れがあります
今回はメキシコペソ円とアフリカランド円の話は置いておきますが、
最も危険な通貨 トルコリラ円
について取り上げておきたいと思います。
トルコリラは名前の通り、トルコの通貨 リラ です
トルコという国は親日国であり、若者の人口も多く、経済成長も堅実に続けており未来ある有望な国ではあるのですが、こと金融に関しては宗教面での教えが絡んできており国際社会の常識のそれとは大きく離れております。
国内インフレは80%超にもなるのに金融引き締めである政策金利を上げるのではなく「利下げ」を行うという奇行をとり続けているのです。
その辺りの詳細な説明は今回省きますが、それが原因でこの通貨は万年下落通貨となっております。超長期年単位でずっと下落トレンドなのはこの通貨ぐらいですかね。
日本人には大人気ではありますが世界の投資家からは敬遠されています。よって市場での取引量も少なく、大きな買い注文、売り注文が入ると相場が瞬間で乱高下します
しかもファンダメンタル、地政学リスクによっては超大下落も引き起こしたりします。
それだけなら良い?のですが、ひとたびポジティブな金融ニュースが出たりすると急上昇もあります。この場合、「売り(ショート)」を入れておけば勝てるとたかをくくっていると瞬殺されるオチまでがあるのがこの通貨なのです(ブログ主はそれによって大爆損しました)
2021年までは波乱な相場でしたが、みんなが手を引いたのかトチ狂った金融ニュースが飛び出ても、2022年は常軌を逸した相場の動きを示さなくなりました。
昨年ばかりは比較的安定した通貨?だったのかもしれません
その原因は主要各国の「利上げ」にあります。
トルコリラ円は買いポジションを持っているだけでスワップ金利がかなりつく部類だったのですが、昨年はドル円の方が遥かにスワップが高いレベルであったため、スワップ目当ての人は危険な通貨にわざわざ投資しなくても良かったのです。
この傾向はアメリカが利下げに舵を切るまで続くとは思われます。
じゃあ今はトルコリラ円買ってもいいのか?と言えばそうでもありません。
なぜならば、今年2023年にはトルコ大統領選挙が6月に控えているからです。
この万年下落通貨の原因であるトルコ大統領エノレドアソ氏の進退によって大きく動く可能性を秘めているからです。(詳しく知りたい人はエルドアン トルコリラでググりましょう)
ある種のギャンブルと思って投機するなら良いですが、続投なら大下落、交代なら爆上げという展開が待っております。
どうなるかは結果次第ですが、過去最低領域 1通貨 5円弱の更新か、はたまた 15 円付近まで爆上げか?で、どっちなんだいっ!?という運ゲー状態です。
そして忘れてはいけないこともあります。
トルコリラ円は 「クロス円」通貨ということです。
初心者の方はなんのこと?となると思いますが、簡単に言えば「円」でそのまま「リラ」を買っているわけでないということです
FX会社が円でドルを買い、そのドルでリラを買っているという、つまり取引の間に「ドル円」が絡んでいるということなのです。それ故に、ドル円相場の変動もトルコリラ円相場の上下に関わってくることになるのです。
今は超円安ドル高、裏を返せばドル円相場が平常時に戻れば必然的にトルコリラ円は下落します。
トルコリラドルという相場はハイパー上昇トレンド、現状のレベルが改善しない限り、現在の7円相場は軽く4円くらいまでは落ちてしまうことになるでしょう。
スワップ貰いたいから「買いポジション」の人が現段階で持っておくのは危険です。
将来的にトルコリラの価値は今より上がると割り切って投資するのを除き、今のままでは上がる余地皆無な状態のトルコリラ円を投資目的で取引することはやめておいた方が良いでしょう